今回はブータン国王が残した名言についてご紹介しましょう。
「皆さんは、龍を見たことがありますか?」という言葉からはじまるこの名言は、ブータン国王が2011年11月18日に福島県相馬市の桜丘小学校を訪問した際に、東日本大震災で被災した子供達に向けて送られたものだそうですね。(当時は、王妃も一緒に来日していました。)
さっそく見てみましょう。
自分の「龍」を育てよう
~子どもたちに伝えたかったこと
皆さんは、龍を見たことがありますか?
私はあります。王妃もありますね。
龍は何を食べて大きくなるのかを知っていますか?
龍は、経験を食べて大きく成長していくのですよ。
私たち一人ひとりの中に「人格」という名の龍が存在しているのです。
その龍は、年を取り、経験を食べるほど、
強く、大きく、なっていきます。
人は、経験を糧(かて)にして、強くなることができるのです。
そして何よりも大切なことは、
自分の龍を鍛えて、きちんとコントロールすることです。
この「龍」の話を、私がブータンの子どもたちにする時には、同時に、「自分の龍を大切に養いなさい、鍛錬しなさい」
ということを言っています。
わがままを抑えることや、感情をコントロールして生きることが大切なのです。
出典 『ワンチュク国王から教わったこと』ぺマ・ギャルポ(著)

いつもはブータンの子ども達に語っている貴重な話を、日本の子ども達に話してくれたのですね。ブータン国王はそれほど、被災した人達を励ましたい気持ちがあったのでしょう。
そもそもこのブータン国王夫妻の来日は、2011年5月に予定されていたそうですが、大震災の影響で延期という状態にあったのです。
ブータン国内では、国王を案じ、中止にするべきであるという声もあったそうです。
ところが、ブータン国王は、
「こういう時期だからこそ一刻も早く日本を訪れ、亡くなられたかたがたのためにご冥福を祈り、そしてご遺族を励ましたい。日本がいま国を復興させようという時、連帯の意を表したい」
とおっしゃられて、強く日本を訪れることを望んだのです。
それがあって、2011年11月15日からの6日間に及ぶ訪日が決まったそうですね。なんとも胸が熱くなるお話です!
ちなみに、ブータンという国名は「龍の国」を意味しているそうで、かの国は龍を神聖な生き物として祀っているそうです。
国旗には雷龍が描かれています。おそらく、ブータン国王が話された「龍」にまつわるお話も、親から子へ代々語りつがれてきたものなのかもしれませんね。

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